はじめに
「UTMを導入しているから安心」
そう考えている企業も多いのではないでしょうか。
UTM(統合脅威管理)は、企業のネットワークを守る重要なセキュリティ機器です。しかし近年では、UTMを導入していてもランサムウェアや情報漏えいの被害を受ける企業が少なくありません。
その理由は、サイバー攻撃の手口が大きく変化しているためです。
現在は、ネットワークの入口だけを守る「境界防御」だけでは十分とは言えず、複数の対策を組み合わせる「多層防御」の考え方が重要になっています。
この記事では、「UTMだけでは守りきれない」と言われる理由と、企業が今取り組みたいセキュリティ対策について解説します。
UTMとは何をしているのか
UTM(Unified Threat Management)は、複数のセキュリティ機能を1台に集約したセキュリティ機器です。
主な機能には、
- ファイアウォール
- アンチウイルス
- IPS/IDS(不正侵入検知・防御)
- Webフィルタリング
- アプリケーション制御
- メール対策
などがあります。
インターネットと社内ネットワークの間に設置し、不正な通信やマルウェアの侵入を防ぐ「ネットワークの入口対策」として、多くの企業で導入されています。
なぜUTMだけでは防ぎきれないのか
近年のサイバー攻撃は、従来のような明らかに怪しい通信だけではありません。
例えば、
- 実在する企業を装ったフィッシングメール
- Microsoft 365などのログイン画面を模倣した偽サイト
- ZIPファイルを添付した請求書メール
- VPNアカウントの乗っ取り
- クラウドサービスを悪用した攻撃
など、一見すると通常の業務で利用する通信と見分けがつきにくいケースが増えています。
このような攻撃では、UTMだけでは十分に防ぎきれない場合もあるため、端末やID、クラウドサービスを含めた対策が重要になります。
内部へ侵入された後の対策も重要
万が一、攻撃者やマルウェアの侵入を許してしまった場合でも、被害を最小限に抑える仕組みが必要です。
例えば、
- NAS
- ファイルサーバー
- Active Directory
- バックアップ領域
などへ被害が拡大すると、業務停止や情報漏えいなど深刻な影響につながる可能性があります。
そのため、「侵入を防ぐこと」だけでなく、「侵入された後の被害を抑えること」も重要な考え方になっています。
これからのセキュリティ対策は「多層防御」
現在の企業には、UTMだけでなく複数の対策を組み合わせたセキュリティ対策が求められています。
例えば、
- UTM
ネットワークの入口で脅威をブロックする。 - EDR
端末の異常な動きを監視し、侵入後の被害拡大を防ぐ。 - 多要素認証(MFA)
ID・パスワードが漏えいした場合でも、不正ログインを防ぐ。 - バックアップ
ランサムウェアなどの被害に備え、復旧できる環境を整える。 - 社員教育
フィッシングメールや情報管理に関する意識を高め、ヒューマンエラーを減らす。
これらを組み合わせることで、より強固なセキュリティ環境を構築できます。
中小企業こそ対策の見直しを
近年は、中小企業を狙ったサイバー攻撃も増加しています。
- IT担当者が少ない
- 古いネットワーク機器を使い続けている
- セキュリティ対策を長期間見直していない
といった企業は、特に注意が必要です。
「自社は狙われない」と考えるのではなく、「万が一に備える」という視点で対策を見直すことが重要です。
まとめ
UTMは企業のセキュリティ対策に欠かせない重要な機器ですが、それだけですべてのサイバー攻撃を防げるわけではありません。
現在は、UTMによる入口対策に加え、EDRや多要素認証(MFA)、バックアップ、社員教育などを組み合わせた「多層防御」が求められる時代です。
大切なのは、「侵入を防ぐこと」だけではなく、「侵入されても被害を最小限に抑えられる環境」を整えることです。
セキュリティ対策の見直しをご検討中の方へ
「UTMは導入しているが、その後の設定や運用を見直していない」「EDRや多要素認証(MFA)も必要なのか相談したい」「現在のセキュリティ対策で十分か確認したい」とお考えではありませんか。
セキュリティ対策は、企業の規模やネットワーク環境、運用体制によって最適な構成が異なります。お客様の環境やご要望、ご予算に合わせて、UTMをはじめとした最適なセキュリティ対策をご提案いたします。
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