「うちはUTM入れてるから大丈夫です」
そう言っていた会社が、ランサムウェアに感染する。
実はこれ、珍しい話ではありません。
原因の多くは、“UTMを導入しただけ”で止まっていること。
UTMは万能ではありません。
正しく設定・運用されて初めて意味を持ちます。
今回は、実際に多くの企業で見落とされている
「UTMを入れているのに感染する会社の共通点」を紹介します。
① IPSが更新されていない
UTMには「IPS(不正侵入防御)」という機能があります。
これは、既知の攻撃パターンを検知してブロックする機能。
しかし――
更新されていないIPSは、古いワクチンと同じ。
最近の攻撃には対応できません。
実際、
- 初期導入後そのまま
- ライセンス切れ
- 自動更新OFF
になっている会社は少なくありません。
“UTMがある”ではなく、
“最新状態で動いているか”が重要です。
② SSLインスペクションを設定していない
今のマルウェア通信の多くは「HTTPS(暗号化通信)」です。
つまり、SSLインスペクションをしていないUTMは、
“暗号化された脅威”を素通ししている状態。
になります。
導入時のまま、
- HTTPSを検査していない
- 証明書配布をしていない
- 一部通信しか見ていない
というケースは非常に多いです。
これでは、危険な通信を検知できません。
③ 管理画面を外部公開している
意外と多いのがこれ。
UTMの管理画面がインターネットから見えている。
しかも、
- パスワードが弱い
- MFA未設定
- 接続元制限なし
という状態も珍しくありません。
これは“セキュリティ機器自体が攻撃対象”になっている状態です。
UTMは守る側ですが、
設定を誤れば入口にもなります。
④ ログを誰も見ていない
UTMは大量のログを出しています。
しかし現実は――
- アラート未確認
- 毎日見ていない
- 異常通信に気づかない
- 保存期間が短い
という企業がほとんど。
つまり、
「防犯カメラはあるけど、誰も映像を見ていない」
のと同じです。
感染は“防げなかった”のではなく、
“気づけなかった”ケースも多いのです。
⑤ GeoIP制限を使っていない
海外との通信が不要なのに、
- 全世界アクセス許可
- 特定国ブロックなし
- RDPやVPNが海外から接続可能
になっている会社もあります。
実際、多くの攻撃は海外IP経由。
GeoIP制限だけでも、
不要な攻撃をかなり減らせます。
「導入しただけセキュリティ」が一番危ない
UTMは、置いただけでは守ってくれません。
重要なのは、
- 正しい設定
- 継続的な更新
- ログ監視
- 運用ルール
です。
“セキュリティ機器を入れた安心感”が、
逆に危険になることもあります。
本当に見るべきは「導入済み」ではなく「運用状況」
もし今、
- 導入後チェックしていない
- ベンダー任せ
- 設定を把握していない
- 数年前から触っていない
なら、一度見直した方がいいかもしれません。
感染する会社は、
“UTMがない会社”ではなく、
“UTMを過信した会社”です。


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